まず、安全性については、様々なオイルのご説明でも述べたように、引火点(火を近づけるとオイルそのものが発火する温度の中で一番低い温度)が高いもの、つまり「引火しにくい」オイルが必要なため、引火点が灯油よりも大幅に高い約70℃のオイルを選定しました。
*現在は更に安全なオイル(引火点約100℃)を使用しています
また、引火点が高いオイルは同時に「揮発性が低い」特長を持ちますので、オイルの蒸発やオイル臭の問題も安全性と同時に解消しています。
安全性についてご注意いただきたいことは、私たちがここでオイルの成分としてご説明している「パラフィン系オイル」には様々な種類があり、「パラフィン系オイル」と表示されているから同じものという訳ではありません。たとえば現在、国内で「オイルランプ用のパラフィン系オイル」として販売されているオイルの中には、引火点が灯油並み(40℃前後)のものもあります。
オイル(燃料)名 | 引火点 | 備考 |
ホワイトガソリン | −40℃ | 常温で引火 |
灯油(白灯油) | 40℃ | 高温時で引火 |
アルコール | 11℃ | 常温で引火 |
パラフィン系オイル(レインボーオイル) | 98℃ | 引火性が低い |
オイル自体で臭いやススを抑える方法は、不純物を取り除くことにあります。私たちが使用する「パラフィン系オイル」はオイルの組成が単一でできており、かつ、不純物を極力取り除く精製工程を経た国産のベースオイルを採用しています。このため、通常の使用状態では臭いやススの発生が殆ど無いランプ用オイルを造ることができます。この「ベースオイル」の選定が、臭いやススを抑える最も効果的な方法となります。
「オイルショック」の言葉に象徴されるように、継続的に使用する「燃料」である石油製品は、どのような時代でも「安定供給」が重要となり、供給が途切れると大きな混乱を招く経済基盤的な製品です。
海外で発展してきたランプオイルの数々を調査し、様々なオイルを検討した上で、私たちが国内メーカーからの原料オイル供給を選んだ理由が、この「安定供給性」にあります。オイルショックを経た日本及び日本の石油会社は、現在では国と各メーカー独自の石油備蓄を通じて、安定供給を確保しています。
メーカーとして製品をお届けする以上、特に「灯り」というおもてなしの製品であれば尚のこと、私たちは供給を絶やさないことが使命の一つであると考えます。
この点についても注意が必要かと思いますが、現在、国内で販売されているランプオイルの中には、海外から輸入されたもの、海外の原料オイルを用いて生産されているものも少なくありません。
担当:藤田(フジタ)
レストランのテーブルに灯るオイルランプ。
ホテルラウンジやバー、テラスに灯るオイルランプ。
飲食店を彩る「オイルランプ」の魅力を
オイルランプサービスステーションが余すことなくお伝えします。